アイソメトリックスとは?

患者の体を支えて移乗をサポートするなど、看護師の業務には体力が必要です。そこで看護師は、積極的に体力作りに取り組まなければなりません。しかし、激務で過労気味の看護師が、ジムに通って本格的なトレーニングをすることはなかなか難しいでしょう。そのため、自宅にいながら、短時間で効果を上げられる体力作りがおすすめです。鉄アレイやダンベルなどを使わなくても、効果的に筋力トレーニングをする方法として、アイソメトリックスが挙げられます。

アイソメトリックスは等尺性筋収縮法と呼ばれ、壁を押したり、柱につかまって引っ張ったりする動作を維持し、特定の筋肉を収縮させるメソッドです。アイソメトリックスを行うと、通常の筋トレと同様に筋肉に負荷がかかり、筋力アップと基礎代謝の促進が期待できます。アイソメトリックスを行う際には、100パーセントの力を出す必要はありません。6割から7割程度の力を7秒くらい入れるだけで、筋力が向上します。

腕立てや腹筋運動のように手足を動かさず、じっとしたまま力を込めることがアイソメトリックスの特徴でしょう。アイソメトリックスのコツは、鍛えたい筋肉に意識を集中させ、呼吸を止めないことです。呼吸を止めると血圧が上がり、血管に必要以上の負担がかかるので、息を静かに吐きながら力を入れましょう。アイソメトリックスは、短時間の運動で効果が期待できるほか、関節への負担が小さく筋肉痛にもなりにくいため、多忙で疲れやすい看護師に最適です。